2013年11月27日

1.はじめに。2005年スポーツガンガイドブックより (リトルケン作品)

ようこそ、狩猟大全集 入門編のページにお越し下さいましてありがとうございます。

温暖で四方を海に囲まれる我が国は不毛に近い地域が多いUSAや他諸国と違い、獲物が非常に豊富です。更にハンタ-が少ない事もあり、総合的に狩猟条件は決して諸外国に負けていません。
対象も鴨・雉・猪・鹿と多く、特に北海道エゾ鹿猟は世界中が羨むほどの超々豊猟です。

しかし人間に比べ野性鳥獣の五感&体力は桁違いに高く、圧倒的な能力差は銃の助けを借りても容易には埋まりません。狩猟とは相手の習性を学び、行動の先を読むと言う総合作戦です。
それは難しいが故に成功した時の喜びも大きな物になります。

世界最良の日本であっても現実の初期実戦はかなり大変です。五感に優れた獲物には出会う事すら難しく、一方的な敗戦が延々と続きます。出会えなければ失敗も出来ず上手くなる事も出来ません。
せっかく狩猟を始めても多くの方が狩猟の喜びを体験する事すらなく脱落されてしまいます。

捕獲だけが狩猟の全てではありませんが、講師の経験から出会いの無い狩猟ほどつまらない物も無いと思っています。
こんな経緯から狩猟の普及を願う筆者はエゾ鹿との出会いをお手伝いするガイド(スクール)を2002年から始めました。この方面でも御役に立てれば幸いです。

このページにたどり着かれた皆さんはこうした銃の魅力をすでにご存知の方ばかりと思います。
ぜひ本物の猟銃を手に狩猟の世界に1歩踏み出し実戦を体験して下さい。
何時か何処かで読者の皆さんと狩猟の楽しさを語り合える日を楽しみにしておりますが、その前に講師の40年余の体験をまとめた狩猟大全集の1部をここに無料公開したいと思います。


狩猟と言うのは銃が狩をする訳ではなく、人間が狩をするのです。体力&五感共に野性鳥獣の方が遥かに上で、そのままでは殆んど野性鳥獣側の一方勝ちになってしまい、例え銃の助けを借りてもこの差は誤差範囲しか縮じまりません。この絶望的な困難に挑戦するのが狩猟であります。
物事は簡単過ぎると覚えるのも飽きるのも早いのですが、その点で狩猟はちょっと難しい分、生涯楽しめる数少ない本物のスポーツです。

獲物の種類によって難易度もかなり異なりますが、鳩や鴨をターゲットにするならば初心者にも楽しめます。しかし鹿や猪となりますとそう簡単には勝たせてもらえません。
しかしその難易度が高ければ高い程その達成感や満足度も高くなり、その喜びは何物にも換え難い程の大きな物になります。太古の昔も今も大物と勝負して勝った喜びは不変です。

今の日本に野性鳥獣と勝負出来る場所など残されているのかと心配される方もおられますが、意外にも撃てる場所も種類も量も多いのです。それはハンター1人当たりの面積で言っても銃天国のアメリカにすら負けないほど広く、四方を海に囲まれる我が国は不毛に近い地域が多い他国と違い獲物の種類も多く、狭い国土ながら捕獲量もハンタ-が少ないが故に決して負けていないのです。

(以後は加筆)
日本の銃と狩猟に付いて結論を申し上げれば、銃取得までは世界最悪と思われますが、狩猟面では鳥猟も獣猟も世界のトップクラスです。特に北海道のエゾ鹿猟は間違いなく世界ダントツです。
僅か2万円(狩猟登録税と保険の合計)で鹿が獲り放題(実際に上手くやればかなり獲れる)と言う国は世界中でも皆無です。

手前味噌ですが、我がハンティングスクールの平均データではエゾ鹿との遭遇は5回/日、平均的なスクール3年生(サボットスラグ)ならばこの70%前後に射撃出来て、その内の50~60%が捕獲に成功し、結果として約2頭/日のエゾ鹿捕獲になっています。
この数字はガイド1台に付いてです。1人で乗ればその数値通り、2人で乗れば一人当りはこの数値の半分になります。

捕獲だけが狩猟の楽しみでない事は十分承知しているつもりですが、獲物との出会いや勝負無しには狩猟の楽しさは語れないと思っています。

(更なる加筆)
鹿や猪の生息数の多さはTV等の報道の通り、被害も多く、今や地元ベテランハンターが1年中追い駆け回しています。
鹿や猪は早い話が地元駆除ハンターから1年中逃げ回っています。その為に地元ベテランハンターの平均技量に満たない場合は出会いを得る事すら困難です。
決して舐めて掛かれない相手です。





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Posted by little-ken  at 16:03 │ハンティング